春節期間の大移動「春運」とは?

春運とは

春運とは、中国で春節(旧正月)連休の前後に生じる大規模な帰省・Uターンラッシュを言う。春節を中心に計約40日。国家経済貿易委員会が統一して発表し、鉄道部、交通部、民航総局がこれに基づき特別輸送態勢を実施する。

40日間と期間が長いとはいえ、10億人もの人数が動くことから、
ヨーロッパで起こった民族大移動と比喩され「春節民族大移動」とも呼ばれ、中国語では「春運」と言います。

この春運期間は旧暦の腊月十五〜翌年の正月廿五までとされています。
※腊月=12月 正月=1月 廿五=25日

春運は「春節期間の交通運輸」の省略であり、中国で春節の頃に交通量が非常に多くなる現象を指します。このような大規模人口流動は世界でも珍しいと中国中央テレビに報道されました。

なぜ春運が起こるのか?

春運の原因として、中国人の伝統思想と地域経済発展不平衡が挙げられています。中国の伝統観念によると、春節は一年間中最も重要な祝日であり、いかなる場合でも家族と一緒に春節を過ごしたいのです。改革開放以来、大勢の人は貧困な地域から経済発達した都市に就職しています。そしてその実家を離れて都市で就職した人が春節の頃に故郷を戻ることで、大規模な人口流動を招いています。また、春運の時期が大学の冬休みと重なっているため、外地の大学で学習する学生も春運人口の1つです。

今年の春節

2019年からコロナの影響で、移動自粛を促す動きがあり、帰省せず今住んでいる場所で春節を過ごす人も一杯います。また市区町村が帰省しない人たちに向けて「红包(電子クーポン)」を配布する動きもあります。

春節といえば家族団欒という風潮がありますが、今年は3年ぶりの移動自粛無い春節なので、以前の春運盛大状況に戻ると思います。

 

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